SxP DAY vol.231「レディ・バード」
ー今の私が、もしもアナタの思う「最高」だったらどうする?
カトリック系の高校に通う
主人公・17歳のクリスティン(自称:レディ・バード)
初めてのキスに発狂する帰り道。
性体験を、お菓子バリバリ食べながらする女子の会話。
何かにつけ、ものすごく新鮮で、
始まった瞬間「あ。。。好きかも。」と思った作品。
“20センチュリー・ウーマン”で
印象に残っていた、赤髪のグレタ・ガーウィグが
自身の出身地、カリフォルニア州サクラメントを舞台に
脚本・監督を務めた作品らしい。
何かを成し遂げたいのに、何をやっていいかわからない。
けど、この街では私はきっと何もできない。
自分を待ち構えているであろう、輝く理想の未来を期待しながら、
平凡で鬱屈した日々を
恋に、友情に、母とのバトルに(笑)
精一杯、17歳を生きて行く。
この頃は、自分が自分の物語の主人公。
個人的に、この作品は
クリスティンと母親、故郷の物語な気がしてしまった。
今日ゆっくりベットで読みたいからと、
雑誌を、スーパーのカゴに入れようとするクリスティンに
「お金持ちと同じじゃないのよ」的なことを言い、買い物カートと前進してしまう母。
(↑結果、クリスティンは雑誌をスカートと、お腹の間に隠す始末。※絶対ダメ。笑)
地元から出て、大学に進学したいと話しても
「どこにそんなお金があるの?」と聞き入れない母。
クリスティンは走行中、ドアを開けて道路にダイブ。
(※私も車内で母と喧嘩中、実行しかけたことがある。笑)
腹の底からため息をつきたくなるほど、何を言っても噛み合わない二人。
だけど、そんな母親が、
娘の前髪を、指で耳にかけてあげる姿。
恋に悩み泣き出す娘を、自分も悲しそうに抱きしめる姿。
こんな田舎町!と思いつつ
クリスティンも実は街を愛しているように、
全て、愛しているから干渉してしまうことなのだなと思った。
「着たものくらい片付けなさい!」
「ったく、だらしないんだから」と
何かにつけ、ぎゃ~ぎゃ~言われる度に
「こっちだっていろいろあるんだから!!うるさい!!」と
わざと大きな足音で階段を登ってやった私の学生時代、母とのあれこれを
今では懐かしく、愛しく思えるように、
大切なものほど
離れて見て気づかされるものだと改めて思う。
それは今の私だから思えることなのかもしれないけど。
マスカラでグダグダに汚れた顔で、
電話を片手に、話す彼女の言葉は
この物語の、ちょっとだけ巣立つことができた彼女の
全てが詰まっている。
そんなわけで、この作品を観ながら思い浮かべていた
『MOTHER』を最後に載せたいなって思います。♪
秋田に帰った時、書きかけたあの曲も完成させよう。。
みんな、今週もお疲れさまでした。^-^