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SxP DAY vol.53

“オスカー・ワイルド”(1854~1900)
「犯罪者」にして芸術家


デヴィッド・ボウイもこの人の作品を読んでいたらしく、
どんな人なんだろうと、気になって読んでみた。

『人生の秘密は芸術にある』

眼下・耳科の医者の父親と
自分の年齢をサバを読み、
現実脚色してまで自分を美化しちゃう
想像力溢れる詩人の母親
の間に生まれたオスカーは、
オックスフォード大学を首席で卒業して、
服装はめちゃくちゃ個性的。

収入のために各地で講演をしたり、
元々「レディズ・ワールド」っていう女性向け月刊誌だったのを
「ウーマンズ・ワールド」にして1887年~約2年間だけ
編集長としての経験もしたり、
戯曲も、作家としての作品も、名言まで残すくらい奇才の持ち主だった。

そんなオスカーが進んだ「同性愛」の道。
想像もつかないくらい、
それが、当時「犯罪」とされていて、
その道に進んだ事が彼の作品の刺激にもなっていたのに、
裁判沙汰になって思いきり敗訴した上に、破産状態に陥るわと
最悪な状態で、獄中生活をおくることになる。

それでも彼が書く作品は結果として評価される。

読んでる限り、オスカーの金銭感覚も、
交友関係も相当ハチャメチャな生活送ってるように感じたけど、
散々批判されようが、何をされようが
いつだって「普通」におさまらない
批判も隠語もたっぷりの
彼の奇想天外な生き方が、かっこいい。

“一貫性というのは、想像力を欠いた人間の最後のよりどころ”
まさに名言どおり。

「芸術的な人生というのは、美しくも緩慢なる自殺」
身を削るくらいの経験をして
はじめて生まれる物があるんだろうな。

オスカーが書いた当時は、批判だらけだったらしい(笑)
「ドリアン・グレイの肖像」も読んでみたい。