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『マーサ、あるいはマーシー・メイ』(Martha Marcy May Marlene)

「マーサ、あるいはマーシーメイ」

ジャケットに惹かれて借りた作品

派手な映画ではないけど
じわじわと押し寄せる心理的スリルと
独特な薄暗さが残る映画。


エリザベス・オルセンが演じる
“マーサ”が ある日
山奥で生活をする、「集団」に入り、
それと同時に「マーシー・メイ」という
もう一つの名前をもらい過ごしていく。

そこでは自分の「役割」というものをみつけながら
自給自足の生活をおくり、
時には選ばれた女性、「浄め」として
団体のリーダー“パトリック”に
身体を捧げる事が、儀式的なものであり、
また喜ばしく思うべき事とされていた。

しかし2年後、
そこから逃げるように
マーサは山を抜け出し
姉夫婦の別荘に
過去を隠しながら身をよせていく。

その中で日常の何気ない瞬間に
自分で逃げ出したはずの
集団生活の記憶が呼び覚ますように
“マーシー・メイ”が見え隠れし
混乱していく。

自分が生きてきた環境が
実は知らず知らず
「自分」というものを形成していて
離れたくても離れられない、、
抜け出せずにどんどん溺れていくさまが
とてもリアルに表されていた。

現実なのか?妄想なのか?くらいに
「現在」と「過去」の両方を行き来させる物語の構成に
ドキドキした。


と、言いつつも
最初見終わった時は
「ぇえっ?!」
と、心につっかえたまま
終わったんだけど、
振り返ってみて
「なるほど!」と感じた事が多くて、
それがこの映画の面白さだった☆


もう一度観てみよう。

http://www.youtube.com/watch?v=gyUoksC9FwU